人工知能は避けて通れない


昔ですみませんが、1997年発売の轢愛(for windows)というソフトがありまして。このグラフィック表示は人工知能が設計したものです。

この会社はもともと、勤めていたベンチャー辞めて、自分でもベンチャーやるかなみたいなノリで作ったのですが、なにか目標があったんではなくて、まあ食べていこう程度の何の将来性も考えない会社でした。ですから当時のパソコン通信の連中がゲームがやりたいというので、じゃあそっちもやりますかと始めたもんです。

知らないというのは恐ろしいもので、当時はじめてのwindows版ゲームをどうやって作っていくか、べらぼうに困ったあげく、GUIをdelphiというPASCALな言語にして、ロジックをC++で書くというなんだかわけわからない作りでスタートしました。これはDOS/V PC98版作成の時にシナリオロジックを自分がやって表示ルーチンを他のメンバーにお願いするという形になったからです。余談ですがこのソフトはDOS/V PC98がマルチブートになっててどちらでも立ち上がるようにIPL書いてます。プロテクトも自前なんで今でも中古とかで売ってますが、フロッピー版はインストール回数過ぎたら、もうだれも解除できない気がします(笑)でこのDOS/V PC98版をwindows化するにあたって当時GUIちゃんとできるのがdelphiしかなかったんで上物がdelphiになってます。フルカラーではなくてシナリオスレッドをsyncronizeという仕組みでON/OFFしながら動いてる仕組みです。

このwindows版の作成当時、私は某お堅い製品作ってる会社に出向してまして、とてもグラフィック圧縮ルーチンなんざテストしてる暇はありませんでした。幸いPCのリソースはたくさんあったので、では一台お借りして最適化してもらおうと、圧縮すべきグラフィックサンプル数十枚、圧縮方法の素案などをぶち込んでGAのモンテカルロ法要素強めで、どのような手法で圧縮すべきかを計算させました。
一週間程PCをぶん回してこれ!という解が得られて出来たのがこのシリーズから使いまわすGSAフォーマットです。年代からいって世界で最初にAIが作った製品じゃないですかね。これより早い!という方がいらっしゃいましたら教えてください。

この後、ほかのシリーズも入れて2万本くらい売りましたから、それだけの人が人工知能が開発したプログラムを利用したわけです。さてやっと本題に入りますが、このような事は言わないだけで他社でもやってるものと思います。人工知能による設計開発は、私が1984年あたりに修士論文でやったもんなんですが、パラメトリックデザインだけに適用されるものではありません。ノンパラメトリックデザインというか機構のようなものも十分設計可能です。よって今後人手によらない設計は省力化の一環として多く出てくるでしょう。
人工知能によるデザインの特色としては、テストも一体化されているところにあります。完成したらそのまま出荷できるのです。なぜならば、設計に必要とされる制約=テストすべき項目自体が設計のための要素となっているからです。すくなくとも与えられた制約を満たした形で設計はできてきます。もちろんその制約の与え方が不十分であれば、狂ったように最適化された解などが出てきます。俗にいう過剰最適化ですね。また、解の収束曲線を見ることで、業務全体の解空間が見えてきます。この手法で頑張ってもここまでしかいかないなというのが分かります。これは設計者にとって素晴らしい福音です。頑張っても、らちがあきませんよと上司に報告できるのですから。

このようなメリットにどれだけの人が気が付いているか分かりませんが、こっそりと人工知能による設計は進んでいくでしょう。声高に人工知能搭載というプロダクトにはせいぜい再急降下法程度しか入ってなくて、そんな事をまったく謳ってない製品が人工知能によって設計されていると面白いですね。

ということでうちも、人工知能を取り入れていく人々を応援していくので、好き嫌いを問わず人工知能の結果を使う人々は増えていくと思います。

ちなみに人工知能設計に興味のある方は連絡ください。何かしらまとめて、お送りさせて頂こうと思ってます。


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